「さあ、行こうか」
そう声をかけた時、私はまだ――
この夜の玄関が、再び“現場”になるとは知らなかったのです。
【散歩前、それは1日の中でもっとも動きが雑な時間】
犬と暮らしていると、
「散歩前の準備」が意外とてんやわんやになりがちです。
うちは2頭。
おっきめの犬さんハスミと、ちっさめのチワワ。
どっちからリードをつけるか、順番を間違えると心理戦が始まるので、最近はまずハスミから装着するルールになっています。
夜の散歩。
玄関でハスミにハーネスをつけて、リードをカチャッ。
次にチワワの分を用意していた、そのときでした。
【静寂を破る「ドボボボボ」音】
突然、背後から水音。
いや…水というより、重くて生々しい“何かがこぼれる音”だった。
振り返ると、ハスミが玄関の一段下がったスペースで堂々と放水中。
「……っ」
声すら出なかった。
しっかり濡れたスニーカー。
しっかり目が合う飼い主と犬さん。
このあとどうするかより先に、
「なぜ、今…」という思考だけが頭の中をぐるぐるしていた。
【被害靴、なぜか使用率高いやつ】
出てた靴は少なかった。
けれど、当たったのがスニーカー。
乾きにくいやつ。
よく歩けるやつ。
今日の散歩にも履く予定だったやつ。
もちろん、ハスミがスニーカーを狙ったわけじゃありません。
ただ、玄関で出ちゃった結果、そこに靴があっただけ。
なのに、被害はいつもこういう“履きたい靴”。
靴って、運命で濡らされるものなんでしょうか。
【実はこの子、前科持ちです】
ちなみに。
この数日前、ハスミはリビングで湖を作っています。
▼前回の水害はこちら:
【現場報告】リビングに湖ができました(主犯:ハスミ)
このときもそうでしたが、ハスミはトイレ目前でも、ぜんぜん違う場所でダム建設を始めるという特性を持っています。
今回は玄関。
テンションが高まると、スイッチが入るのかもしれません。
【濡れた靴とツーンとする玄関と私】
散歩どころじゃなくなりました。
リードを外して、そーっと靴を回収。無言です。
ハスミがやらかしたのは、玄関の一段下がったとこ。
いわゆる靴を並べるあのスペース。
その床にしっかり放水されていて、
スニーカーは見事に浸かってました。
靴を持ち上げた瞬間、ツーンとした匂いがふわっと立ちのぼって、
「あ、これ明日ちゃんと掃除しないとダメなやつ」って確信しました。
床はざっと拭いたけど、匂いは残る。
靴はじゃぶじゃぶ洗ったけど、私のテンションは戻らない。
静かな夜に、水の音だけが響いていました。
このときの私は、なぜかとても丁寧な動きをしていました。
たぶん、気力がゼロになると、人って逆に静かに動けるんだと思います。
【そしてハスミは、何事もなかったように待機している】
本人(ハスミ)は、まったく動じていません。
「はやく散歩行こうぜ」みたいな顔して、玄関で待機。
その無邪気さが、ちょっとずるい。
一方チワワは、明らかに距離を取り、ちょっと引いた目でハスミを見てました。
「これは関わったらアカンやつ」どころか、
「えっ、またやってんの…?」くらいの空気感。
自分もそこらじゅうでするくせにね。
【仕方なく、サンダルで夜の散歩へ】
結局、足元は適当なサンダルで出発。
すっぴん+部屋着+サンダルという
「この人、なにかをあきらめたのかな?」という出で立ちで、
夜の住宅街を歩きました。
【今回の反省と今後の対策(たぶん無理)】
- 靴を出しっぱなしにしない → できればね
- ハスミを先に外に出して、チワワは玄関で装着 → 放し飼いになっちゃうので却下
- 匂いが残らないようにすぐ掃除 → 拭いてはいるけど、限界がある
- ハスミの放尿スイッチを察知する → 無理ゲー
つまり、気をつけるけど、たぶんまたやられる。
そういうやつです。
【最後に:ハスミ、君はどうしてそうなのか】
靴を洗いながら思いました。
「またこれか…」って。
ハスミに悪気がないのはわかってる。
ただ、できれば出発前に全部出し切るのはやめてほしい。
おしっこは、お外かトイレでお願いします。
ちなみに今回は、靴だけじゃなく、ハスミの足とお腹もびっしょりでした。
明日、ハスミも洗います。いや、洗わされます。
そして靴は、また洗えばいいけど、
次はせめて…スニーカーじゃないやつにしてくれ。
って言っても、靴いろいろ持ってるけど、
どれも別に、おしっこ仕様にはしたくないんです。
【本日の被害報告を終わります】
以上、「玄関スニーカードボボボ事件」でした。
前科持ちのハスミ、また何かやらかしたらご報告します。
きっと、そう遠くない未来に。
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